以前、自分一人では対応しきれない数々の問題が同時多発的に発生し、

これからどうなってしまうのだろうという恐怖から、それまでにないような暗い暗い心理状態に陥ってしまいました…。

 

相談相手になりそうな人は、いず。

まともに本を読めるような状態ではなし。

しかし、そうも言ってはいられず、

藁をもつかむような思いで本屋の心理学関係の本棚の前に立ったところ、

「うつ病」 というタイトルを見た瞬間、今でも不思議なのですが、これだ!という閃きが。

即購入したものの、集中力欠落のために、各単語を噛み砕くようにして読み進む。

その本をヒントに、

身体を引きずり、運動療法として、いきなり走り始める事から開始。

とは言え、体力が大幅に落ちていたため、当初は涙を流しながらのろのろ走るような、酷い状態。

やけっぱちな気持ちで、最初の3週間ほどは何の為に走っているのか分からないような有様。

しかし、その後、僅かずつ僅かずつ好転し、

身体の中の緊張感の塊が徐々に解け、悲しみの霧が晴れてくる事を実感。

そんなある日、困難な状況に放り出されたと思い込んで苦しんでいた自分に気付き、

気持ちが落ち着き始める。

⇒ 同じ物事でも、角度を変えるとまた違ったものが見えてくるものだという、良い教訓でした。

抗うつ薬等は一切服用せずに、

約半年後、40分で7kmほど走り通すことが出来るようになった頃、完治。

 

特筆したいのは、同時多発的に発生していた問題は未解決あったにもかかわらず完治した、

という点です。

つまり、外因であった問題が解決したから、うつ病が治ったのではなく、

問題は存在し続けつつも、体調が正常化したおかげで、精神的にも安定し、

立ち向かう余裕を持って対処する事ができるようになった、という事です。

 

どうも、以前の私には内面的にどこか脆いところがあって、

それが状況の変化によってうつ病を引き起こし易くしてしまったようです。

当時を思い返すと、人生が方向転換をしろと囁いていたとしか思えません。

 

 

当時の体験を繊細なガラス工芸品に例えると、

せっかく仕上がっていたと思っていた物体が砕け散ったけれど、全てが組なおり、

一つ一つの欠片が前よりももっとしっかりと繋がった、というような感触を得ました。

 

 

それまでの生活スタイル等に関して気が付いた事が、多々あり。

その後の人生も山あり谷ありであったにもかかわらず、再発せず。

強烈な思い出であった事には違いないのですが、回復後は肝が据わり、

その後の生き方に大きな影響を与えてくれました、

逆説的に響く事を覚悟で言えば、

どん底だった当時は途方もなくマイナスな事柄としか思えなかったけれど、

実際には途方もなくプラスの出来事で、尊く印象深い体験だったのです。

 

あの体験を通して得たヒントを皆さんに共有していただき、

より多くの方に糸口を見出していただく事ができたらと思い、

このサイトを作成するに至りました。

 

少しでもお役に立てたら、嬉しいです。