皆さまは様々な経緯から、こちらに来られた事と思います。

ご就職 海外駐在 研究 留学 ワーキングホリデー …

その他に、国際結婚で、という方もいらっしゃる事でしょう。

 

本当に様々ですが、この章では、ご家族同伴で海外赴任をなさった方々にスポットを当てたいと思います。 

 

 

ご家族としての絆、健康管理 お子さまの教育… 様々な側面を検討された上での、家族同伴赴任だった事でしょう。

それは絆を深めるための一つのチャンスであるとも言えます。

しかし、新しい環境下の様々なストレスに晒された挙句にのノイローゼ並びにうつ病を誘発といったケースが多々あるようです。

それが未然に防げたらとの思いから、気がついた事柄をここに記したいと思います。

 

 

まずは …

あなたご自身、言葉の違う新しい環境下へのご赴任で、それなりの成果を期待され、

今までとは全く違ったプレッシャーをお感じになりつつ、忙しい日々を送っていらっしゃる事でしょう。

けれども、前職場から新職場への移動なので、新しい同僚との連帯感を得た上で、

キャリアアップをも期待できる、有意義なお立場にいらっしゃるのでは。

 

 

さて、

現在の日本においての、女性の就職率は、70%を超えているそうです。

それは同時に、ご主人の転勤に伴い、止むを得ず離職する方が非常に多いという事を意味します。

もしかしたら、あなたのご家族も、今回お仕事を辞めて、こちらにいらしたのかもしれませんね。

家族を養うために働いているのに、その仕事を勝手に止められる筈がないという反論が今にも聞こえてくる事を覚悟でお尋ねしますが、

あなたは自発的に今のお仕事を辞めますか?

そんな事はあり得ないでしょうし、もしなさるとしても、誰が好き好んでするでしょうか?

 

仕事をするという事は、お給与を得るためだけではなく、自己の努力が相手に認められているという達成感が伴います。

お子さんが学校へ通うという事は、勉学に励むだけではなく、同級生との連帯感、学校生活での充実感といった要素も含まれています。

日本に残され、心細がっている親御さんもいらっしゃる事でしょう。

 

あなたのご家族はそんな心惜しさと寂しさを抑えて、あなたと一緒にこちらに来られたのです。

それなのに、ご家族の方々とお話しをしていて驚くのは、自発的にこっちに来たと言われた………、というケースの多さです。

自発的に仕事を、そして学校を止めてきたように見えるのかもしれませんが、もし今回のご転勤がなかったら、そうしていたでしょうか?

皆、途方もない葛藤と戦いながらついて来たのであり、「自発的に辞めてきた」訳ではないのです。

そのような、傷に酢を擦り込むような事を言われた側の喪失感と口惜しさを理解してください。

もしあなたの言い分に相手が黙っていたとしたら、

それは分かってくれないという脱力感からで、

反論してこないからそれが必ずしも正しいという訳ではなく、

あなたを諦めてしまった可能性大で、それはとても悲しいことです…。

 

せっかく築いたご家庭を空中分解させないためにも、

あなたのご家族の喪失感を理解し、

そのような犠牲を払ってまでして付き添ってきてくれた家族に対して、

感謝の意といたわりの心を持ってあげてください。

言葉が不自由な土地へのご赴任であれば、尚更一人で格闘して、空回りをして悩んでいる可能性が非常に高いと思います。

 

日本語には 「健気に頑張る」 という表現がありますが、健気という言葉には無理が見え隠れしています。

うつ病を発病してからでは、遅すぎるのです。

今までしていなかった事を今更するのは男の沽券にかかわる、などと考えている時ではありません。

何が必要なのか、何をしてあげられるのかをどんどん聞いてあげて、一緒に立ち向かってください。

 

正式な病名ではありませんが、私としては、本来であれば「失業うつ病」とか「引越しうつ病」があるべきでは?と思っているくらいです。

 

このような サイト がなぜあるのかをご自問すると、見えてくる現実もあると思います。

ぜひご参照ください。